
アウトバックで パンク地獄 !
パンク地獄 絶体絶命から脱出なるか?
ケアンズの滞在も気が付けば、二週間が過ぎていた。
ここでは自分だけの時間が流れ、滞在を拒むものは何もない。
居心地がいいのだ。
ケアンズのYHは比較的新しく、メンテナンスが行き届いていたし、大きな駐車場も完備されていた。
好きなだけバイクを弄ることができ、その変がウケて、ライダーが集まってくる。
毎晩、バイクの話で盛り上がっていた。
入れ替わりも頻繁で、いつのまにか私も古株になっていた。
今度の目標は、エアーズロックだ!
二通りのアクセスがある。もちろんストックルートを通る道を選んだ。それこそが、今回の旅の最優先課題であり、で来るだけ多くのオフロードを走ろうと心に決めていた。
旅環境にも慣れ、無駄が削ぎ落とされていく。
装備も必要な物を必要なだけにした。ダーウィンの進化論か?
この頃には、テントと寝袋は欠かせない存在であり、あの狭い空間が妙に落ち着くのである。
プレンティーハイウェイへと踏み込んだ。
赤茶けた大地は限りなく広い

走行中、後輪に違和感を感じた。
この旅初めてのパンクだ。一応、修理の練習だけは一度だけやってきた。
またこれが、とてつもなく厄介なのだ。
オフロードバイクの場合、一旦ホイールを外しそこから作業が始まる。しかも、タイヤレバーを駆使して無理やり抉ってもビートは落ちない。チューブを傷つけるのが関の山で、とにかく大変なのだ。慣れていないと、平気で数時間を要する事もある。
私も初心者なので、相当時間もかかったがなんとか終了。
ポンプで空気をを送り込むが一向にに膨らまない。
どうやら、チューブに傷をつけてしまったようだ。
早くもパンク修理の洗礼を浴びた。今度は慎重に作業を進め、やっとの思いで修理は完了した。
走り出すとまたもや違和感を感じる。
・・・
パンクだ。
ダートには、角の出た岩が至る所に転がっていたが、
タイヤにも原因があった。
装着しているのは、海外の安いヤツ!
おまけに競技用の為、消耗が激しいくブロックは殆ど無い。
またもや、やらかしたのだ。
作業も比較的慣れてきたが、それでも1時間はかかった。
気を取り直し先に進むが、無情にもパンクは続いた。
4回目を記録した時には、チューブはツギハギで、パッチは残り一つだけ。ノリも後一回分あるかどうか微妙である。
今日はパンク修理に時間を費やし、距離は稼げていない。
明日、町に辿り着かないとヤバい。最悪の事態も脳裏をよぎった。
バイクを捨てて、このまま日本へ帰りたい!
誰でもいい、私の代わりにパンク修理してくれる人はいないか?
でも、結局は自分でやるしかなかったが、心が折れてしまったのだ。
夕食は省き、テントを張る気力をも喪失し地面にシートだけを敷いてそのまま寝た。

朝起きると、心は回復していた。パンク修理を再開した。
・・・
最悪な事に、糊が残っていなかった。
しかし、すぐに閃き、瞬間接着剤を先日買ったのを思いだした。
他に助かる方法は無い。次の町までは、まだ300kmはある。
とてもパンクしたまま走れる距離では無かった。
接着剤を試すと、予想以上に上手くいった。
助かった!
こうして、なんとかパンク地獄から脱出に成功したのだ。
路面状況もよくなり、この後はパンクする事はなかった。
夕方前に無事?町へとたどり着く事が出来たのである。
エアーズロックにも、また少し近づいた。

エアーズロックに向かって、アクセル全開!
もう少しなのに、中々見えて来ない。
つづく~
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