
シドニーを出発!
意気揚々とバイクに跨り、
アクセルを開けると私の魂は加速する。
これだ、これだよ!
オーストラリア一周 が始まった。
風はまだ少し冷たいが、心地よい。
暫くすると、視界に見慣れたバイクが飛び込んできた。
そう、バイク仲間のテネレだ!
彼とは出発前日の昨日、お互いの健闘を称えあったばかりだったのだ。一緒に回る案もあったが、そこはライダー単独ツーリングに拘った。
しかしながら、こうして初日に再開を果たすとお互い顔を見合わせて、思わず笑ってしまったが取り敢えず一緒にに回る事となった。
オーストラリアの海岸線には、キャラバンパークといって、
格安で泊まれるキャンプサイトがいたるところにある。
探さなくても、10分も走れば見つかるのだ。
トイレと水道があり、安全が確保されているのはキャンプ先進国ならで、素直に羨ましいと思った。
日も暮れ、晩御飯の準備に取り掛かる。

おろし立てのコンロはMSRの分離型ガソリンストーブだ。
コックを開き、火を灯すと事件は起きた!
火が安定しないのである。
次第に炎は大きくなっていく。ヤバいと思いながらも、恐る恐るバルブを閉じようとすると、ピュッと手に何かが飛んできた。
同時に手に炎が引火!
さあ大変だ!幸運にもバイク用のグローブが装着されたままであったので、グローブを大きく振り飛ばし奇跡的にも無傷で済んだ
しかし、飛ばしたグローブの先には、なんと友人のテントが有りフライシートを燃やしてしまった。
一方のコンロは火の勢いを増しガソリンが無くなるまで燃え続け、なす術は無い。ただただ眺めるしかなかった。
ストーブは全焼した。(初日で合掌)
後から分かったが、火災の原因は私の取り扱いにあり、プレヒートを知らなかったのである。
取説は、この頃から読まなかったのか、いや、英語で読めなかったのだろうか?
蛇足だが、日本でのキャンプ経験は一度も無い(笑)
次の大きな街までは、コンロは手に入らなく不憫であった。
翌日、友人とはあっけなくはぐれてしまい、また単独ツーリングとなる。
主要都市のブリスベンや観光スポットのゴールドコーストは素通りで、 興味の対象では無かった。
オーストラリアの東海岸は、比較的大きな街が並び、すべて舗装路であり私の思いっきり未舗装を走りたいという趣旨から外れているのだ。
旅が始まってそんなに経っていない事もあり、なかなかリズムが整わない。夜の運転はカンガルーの飛び出しなどで大変危険を伴う為、夕方以降は走行しない事にしていた。19時に夕食も終えやることが無いのだ。寝ようとも思ったがそんな時間に寝れるわけがない・・・

そして、ケアンズへと向かうのであった。
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