軽いスプール
重いスプール
どっちが大遠投に?

みんな大好き、ベイトの遠投!
飛距離とスプール の重さ の関係は昔から気になっていた。
飛距離で一番大事なのは、高性能スプールと優れたブレーキシステムと思っています。
どんなによくか飛ぶスプールでも、制御できなければ、遠投出来ない。本来の性能を引き出してこそ遠投が可能なんです。
最近、ベイトフィネスなんかでは軽量スプールは常識となっていますね。でも、それはあくまでも軽量ルアーに限ってであり、「重たいルアーは重たいスプールの方がよく飛ぶ」とも言われています。
そこで、改めて遠投のメカニズムを考えてみた。
飛距離=ルアーの初速と質量
(空気抵抗は無しとする)
ここでの発生するエネルギーがスプールの回転運動に変換される。
回転速度✖時間
この仕事量がほぼ飛距離となる。
つまり、
高回転で出来るだけ長く回す事
<軽量スプール>
低慣性の為に高回転までしっかり回る。
慣性は弱く失速も早い。
ブレーキが効きすぎる傾向にある。
<重量スプール>
軽量スプールにくらべ最高回転は低い。
慣性は強く回転は落ちにくい。
ブレーキ効きにくい傾向にある。
両方のスプールにも優位性は存在する。
じゃあ、どっちの仕事量が多いのか?
どっちが飛ぶのかは分からない・・・
頭の良い方なら、数値化して紐解く事ができるかもしれないが、私には無理・・・
自分で投げて、どれくらいの差があるのか検証する事にした。

対象
Aスプール・・・ 14.49g
Bスプール・・・ 26g
※板オモリを均一に巻いて増量

Aスプール・・・14.49g
Bスプールは板オモリを巻き付けた。


26gまで太らせた。
環境設定
ロッド:ヤマガブランクス 93M
リール:カルカッタコンクエストDC201
ライン:PE3号
ルアー:メタルジグ40g
懸念材料
DCブレーキはコンピューター制御である。せっかくスプールが高速回転しても、センサーが「回転が上がり過ぎ」と判断しブレーキを介入してしまう事。
実際、糸巻量を減らすとキャスト後半にスプールは痩せ過回転してしまい、ブレーキが強く掛かる傾向にある。
測定結果
Aスプール(15g)
40g・・・90m


Bスプール(26g)
40g・・・91m


考察
今回のテストでは思う様な結果が得られなかった。
Aスプールの場合、軽量故にブレーキが強く作用。
DCブレーキの介入により後半、飛距離が伸びない。
一方のBスプールは、スプールが重くなった結果、ブレーキが効きにくく作用。慣性も持続し後半の飛距離が出たと考えられる。
またルアーが40gあると放出エネルギーは高く、スプールの重さによる影響も出にくいのかとも思う。
最大飛距離 メタルジグ40gの場合
軽量スプール = 重量スプール
通常はルアーの重さでブレーキを設定しますが、スプールの重さによってもそれぞれ、ブレーキの最適化をしないとダメですね。飛距離を出すこと出来ない。
よって、大遠投する場合
軽いスプールでブレーキを更に絞る方がいいのか?
重たいスプールでブレーキ制動力を弱める方がいいのか?
今回の検証では、どちらが有効なのか判断が出来ませんでした。
とは言え、ここまで肥大化したスプールでは、中軽量ルアーは全然飛びません(笑) 汎用性は低く、実釣には使えません。
余談ですがスプールに板オモリを巻く増量は、「飛距離upさせる方法」として少年の時に試した経緯がありました。
結局、上手くいかなかった事だけ記憶にあり、その当時から遠くに飛ばしたいと思っていたんですね(笑)
次回は、もう少し軽いルアーで遠心ブレーキでも検証してみます。
いや~、遠投は実に 奥が深い!
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