
このマグネットは、張り合わせによるセグメント方式によって磁力を再現しています。
改良を重ね、使いやすくなってきました。
それでも、純正マグネットより精度など劣っていますし、寸法公差や角度公差はかなりシビア。
構造も異なり、取扱が面倒です・・・
パワーデリバリー曲線が異なるようですが、普通に使えます(笑)
参考資料

〇ラジアル構造
△セグメント構造
「https://www.shinetsu-rare-earth-magnet.jp/circuit/index_zoom_03.html」引用
カスタムマグネットとして理解し、自己責任にてご使用ください。
DIYでは想定外な事が起こる事もあります。
※マグネット単体・・・サービス適応外とさせて頂きます。




S極とN局の2種類があり、マグネット同士くっつきます。
マグネットをメタルロックやエポキシ2液で接着するとより強くなります。
金属の棒に張り付け、1枚ずつ重ねてると簡単です。
シリコンなどの上でやると、接着剤が着くことも防ぐ事ができます。
接着剤は二通り!
・BB-X
・メタルロック
BB-Xは取り外しが容易な為に大変便利ですが、フルキャストでは空回りする可能性がございます。
テストや試投程度に考え、本接着はメタルロックを推奨します。
※メタルロックも取り外し可能ですが、火で炙る必要があり、磁力はキャンセル、減磁、表面剥離致しますので再利用は出来ないとお考え下さい。(300度位ですと確実に逝きます)
※やむを得ない場合、マグネットへの直火は避けてシャフトの方に熱を入れてください。
※減磁マグネットでも、再度、着磁可能との事ですが試した事はございません。
※メーカー出荷時は実釣で空回りを避ける為、強力な方法で固定しています。
※空回りしない確証が得られれば、BB-Xへ移行を考えます。
取付方法
BB-Xによる方法

シャフトを回転させ薄く均等に塗布
最低5分は乾燥させる。

マグネット内面にも均等に塗布
こちらも半乾燥状態
マグネットの表面は錆防止の為に、メッキがしてあります。故に密着はあまり良くない。
※脱脂は必須
※サンディングにて密着性は多少向上

インストール後、余分な接着剤がはみ出してきます。速やかにシンナーなどで取り除いてください。
メタルロックによる方法

こちらも脱脂をしてください。

シャフトの半分位に塗布。
シャフト広範囲に塗るとはみ出して面倒です。

これくらいで十分です。

インストール後、しっかりと回転させて均一にしてください。乾燥は早いので速やかに行う。
3時間もすれば十分な強度が得られる。
取付位置

純正より短く設計していますので、取付位置の自由度が増し任意な磁力が設定可能です。
コイルのセンターにマグネットが配置された時、最大の磁力が発生
外に向かう(支柱に向かう)に従い、磁力が弱くなる仕組みです。
一番奥にマグネットセット ⇒磁力は弱まりブレーキも弱くなります。
(ゼロワッシャー/遠投仕様)
手前(ユニット側)にセット ⇒磁力は強まりブレーキも強くなる。
調整はワッシャーを使用
デフォルト:ワッシャー1枚(0.5mm厚)
最大3枚(0~1.5mm)までは可能です。

最適解は永遠につづくかも・・・
本来なら
スプール+マグネット
これに合わせて、DCユニットプログラムを製作すれば理想的なブレーキが完成します。
シマノさんのDC機はすべて同じマグネットが採用されています。
コンクエストDC、アンタレスDC、SLX、スコーピオンDC・・・
すべてが専用プログラムです。
ここでは、既存プログラムにマグネットを合わせる逆のアプローチ・・・
最良の妥協点を探っています・・・
また、純正スプールも使い続ける事が出来ます。
予備やビッグベイト、モンスター向け太糸専用とし残す価値はあります。
※参考飛距離
(21アンタレスDC 追い風2m、PE1.5号フルパン、ヤマガブランクス105MMH)
ゼロ(遠投仕様)
18gシンカー X2モード 95m
30gシンカー X1モード 130m
ポジション
P1:シンカー、メタルバイブ
P2:メタルバイブ、シンペン
P4~5:ミノー
遠投仕様でとにかく飛ばしたい人向け
ミノーなどは姿勢が不安定な為、強くする必要がある。
向かい風、軽量ルアーは扱いにくい
ダイヤルポジションを強くすれば済む事ですが・・・
1枚(標準)
18gシンカー X1 90m
30gシンカー X1 120m
ポジション
P1:シンカー、ジグ
P2:シンペン、メタルバイブ
P3:ミノー
ポジション的に収まりが良い
実釣Pモード/遠投Xモードと使い分け可能
2枚
18gシンカー X1 88m
30gシンカー X1 115m
全域で強く作用し、純正に近い設定
P1:シンカー、メタルバイブ、ジグ、シンペン
P2:ミノー
ほぼ1~3で収まる。
ブレーキが緩いと感じたら
環境や投げ方によって、緩いと感じる事もあります。
こんな事でもかなり変わってきます。
・巻取量を減らす
・ラインを太くする
・メカニカルブレーキを少しだけ締める
(ゼロポジから1/4~1/2程度なら飛距離、巻感に影響は少ない)
ご不明な点、お気軽にお尋ねください。
数に限りがあり製品が優先の為、お出しできない事もございます。
仕様は常に改善を試みているので、突然変更する事もあります。
予めご了承ください。
最後に
現在、
某社マグネットのラジアル構造が可能なメーカーは知る限り、日本には4社しか無い
2年以上前、
下町スプールを開発している時、この壁にぶち当たり何回も挫折している。
特許の問題もあるが、全て上場企業
・生産ロットは1万個?
・金型、治具の初期費用は100万?
・個人での口座開設はゼロチャンス
・小型故に製作困難
マグネットだけに「数百万も掛けれるか!」とも思いつつ、全てのメーカーに捨て身の交渉して海外メーカーも探したが何回も挫折。
結局、
純正移植に至った。マニアの方にはウケましたが、マグネット移植はハードルが高く多くの人から敬遠。一般企業参入の大きな障害でもある。
正直、あまり話したくはなかったがバレたからには仕方ない笑
セグメントとラジアルの比較は、素人には容易では無い
寸法、材質、着磁、方向性、これよって磁界が決まる。某社が採用しているマグネットはどこのメーカーかは未だに謎。磁力解析は高度且つ高額で個人では無理な話、あくまで全て推測なんです。もっと優れたマグネットもあるかもしれません。
また、マグネットを抜き取られ行き場を失った純正スプールが不憫でならなかった・・・
開発は続く・・・